top of page

小平第十三小学校 見学!

平成18年1月に校庭の芝生化をスタートし、今年で17年目という大先輩の小平第十三小学校の芝生校庭を、渋谷区教育委員会・千駄谷小学校・シバッカリィーズの三者で見学に行きました!

お忙しい中、山倉校長先生がお出迎えくださり、芝生運営に関して、様々なレクチャーを受けました。

山倉校長先生からご回答いただいた十三小の資料から、貴重なご意見を抜粋して、以下ご紹介します。


Q1:芝の生育を理由に、校庭の使用禁止期間を設けていますか?

A:全面禁止はありませんが、生育が悪い箇所を2週間ほど立入禁止にした措置はあります。


Q2:芝の生育を理由に、校庭の使用を禁止または制限している使途はありますか?

A:小学生のサッカーとラグビー団体が土日に使っています。芝の生育が一部で悪いことを理由に、その場所を避けて使うように申し入れています。今年度は、対外試合が終わった時点で、生育が悪いことを理由に使用を制限しています。


Q3:冬に養生シートを敷くなど、芝の状態を良くするために工夫している点はありますか?

A:12月25日(終業式)の午後に、メッシュ状の芝専用養生シートで校庭全面に張って芝を養生します。取り外しは1月6日(始業式の前日)で、2週間ほどの養生ですが、冬芝の緑色が鮮明になり養生の効果が上がっています。


Q4:地域の人も協働しながら芝の管理をされていますか?

A:卒業生の保護者で構成されている「芝生ボランティア」があります。月ごとに参加者を募り、手伝ってくれる保護者の方々と一緒に作業を進めています。「芝生ボランティア」内での課題はメンバーの高齢化です。卒業生の保護者として10年以上かかわっている方がほとんどで、若い世代のサポーターはいません。若い世代をどのように巻き込んでいくかが課題です。


Q5:芝の状態をより良くするために、工夫や制限をしている点はありますか?

A:5月上旬から10月中旬(運動会前)までは、休み時間は裸足で過ごします。アトピー性皮膚炎やアレルギーなどの場合は靴下をはくなどの特例を認めていますが、基本的に全員(教員も含めて)裸足です。校庭での体育の授業では、砂場を使う幅跳びなどや、状況を見て適宜靴を使い分ますが、靴で芝を踏むことが悪影響を及ぼすことと、裸足で走ってもいたくない、転んでもけがしないというメリットを生かして全力で運動させることが、体力向上にも結び付いているようです。本校の体力テストの結果は市内でも上位です。


Q6:子供達が素足で利用するために、注意している点はありますか?

A:校庭の裸足期間の前に、小石や木の枝など、踏んでけがをする原因になるものは、点検して取り除きます。その後も様子を見ながら校庭の状態を見守ってけがの防止に努めています。雨の後などは、靴を履いたままでの遊びも認めています。


Q7:子供達が芝生の維持管理(補植や芝刈りなど)に関わっていますか?

A:5,6年生が雑草抜きを手伝います。過去にはポット苗を育てて捕植をするといったこともありましたが、現在この作業は「環境・栽培委員会」が行います。子どもたちの活動については、学校経営協議会や芝生ボランティアからの意見として、「自分たちが使う校庭は自分たちで守り育てるという意識を高めてほしい」があり、これも踏まえて行っています。


Q8:芝生の管理や育成について、今後取り組んでみたいことはありますか?

A:コロナ禍で実現できなかったのは、「芝生の上でのお弁当給食」「芝生の上での読み聞かせ」などがあります。


以上、事前質問にお答えいただいた書面と、お話した内容から要約しました。校庭が17年積み重ねた、非常に貴重なお話をいただきました。山倉校長先生、心より御礼申し上げます。


そしていざ校庭へ!

ここからは私の率直な感想ですが、まず17年の重みといいますか、芝の厚み、フカフカ感は、本当に素晴らしい場所が大半(8割)でした!上の写真で立ち上がっているように見えるのは冬芝なのですが、ちゃんとその下にベースの夏芝があります。よく見ると、雀の帷子(すずめのかたびら)という雑草がガッツリあり、抜かなければならないそうですが、足で感じる限り、素晴らしい状況でした。


一方で、やはり利用頻度の高い場所(体育などで整列する場所/サッカーゴールを設置する場所/シュート練習場所前)は、芝床が露見しています。これはGWに少年サッカーと少年ラグビーの対外試合を、30試合集中して使った結果だそうです。他の8割の部分の充実度を考えると、試合数を少し調整すれば、今でも十分にリカバリーできていたように思います。


地肌が露見した場所には、補植といって、苗を別の場所で作り、その場所に穴を開け、苗を植え込む作業を行うそうです。千小もその作業を行うことに決めましたので、近々ご案内します。


そして見学している側で、芝刈り機をガンガン乗りこなす、超カッコいいボランティアの寺戸さんとお話しできました。なんと17年前のスタート時からボランティアに参加している伝説の人なのです!


Jリーグの川渕チェアマンが見学に来た際に「こうした素晴らしい芝生のフィールドが増えれば、日本スポーツ界のベースアップにつながる」とおっしゃった言葉を、私にも教えてくれました。場所も経験も違いますが、同じ芝生に向き合う者として、そのお気持ちをしっかり受け継ぎたいと思います。


千小の2倍、4,000㎡超もある校庭を、40分でサクッと刈り込む。息のピッタリあった活動は、同じくボランティアの畠山さんと須田さんのご活躍あってのこと。芝生をバックに、素晴らしい写真をありがとうございました。


そして学校に戻り、矢も盾もいられず校庭を見に行きました。上の写真が1週間前。下の写真が今日の写真です。

明らかに地肌が露見した場所が減り芝生も濃さが増しました。区画実験は効果絶大のように思います。強く、何度も踏みこめば当然芝は痛みます。日常使いに支障のない、必要十分な芝生を維持しながら、いかに特別な日に向けて青々とした芝に仕上げるのか。そうした年間を通した計画が、極めて重要だと感じた、大変有意義な見学会でした。


まだまだ勉強の日々ですが、また一歩前に進めた、とても嬉しい一日でした。見学会を企画してくださいました教育委員会 学校施設課の皆さん、千小の皆さん、そして小平第十三小学校とボランティアの皆さん。この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。









閲覧数:80回
bottom of page